ワインを注ごうとした瞬間、あの激流が再び私を襲いました(35)

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下半身の熱は何時までも冷めなくて、私はテーブルクロスの下で手を握り締めたまま、じっと俯いていました。
ハイヒールの踵がかたかたと震えていました。

しばらくしてワインが運ばれて来ました。杉山さんが私を見て言いました。
『菜緒子さん、お好きなものを選んでくれませんか?』
私は、何とか笑顔を作りながらワイングラスに手を添えました。
そしてウエイターさんがワインを注ごうとした瞬間、あの激流が再び私を襲いました。私は思わず、あっとと小さく声を
漏らしてしまいました。
ウエイターさんが怪訝な表情で私を見ます。
私は『すみません』と言うのが精一杯でした。

夫、杉山さん、それにウエイターさんの三人の男性にじっと見られながら、私はぎごちない手つきでワイングラスを傾けました。
平静を装ってはいるものの、指先が震えグラスの中でワインが小刻みに波を立てます。
花弁の奥がじんじんと熱く燃え滾り、さっきの何倍もの甘く切ない恍惚感に襲われ全身の肌は泡立ち、下半身の感覚はまるで
ありませんでした。

私は、ほとんどワインを口にしないままに、やっとの思いで『これで結構です』とだけ言って、グラスを置きました。
ウエイターさんが、他の二人にもボトルを傾けようとした時、杉山さんが言いました。
『菜緒子さん、もう一種類あるのだから、そっちも飲んでみては如何ですか?』と。
ウエイターさんの手前、嫌とも言えずに、私は勧められるままにグラスにワインを受けました。もう、グラスを口まで持って
行くのもやっとでした。
ワインに唇を付けようとした時、体が跳ねるほどの激しい電流が、全身を襲いました。脚の親指から頭の頂点までを一気に、
甘い痺れが駆け抜けました。
私は思わず腰をくねらせて、白いテーブルクロスにワインを溢してしまいました。

菜緒子

1 Comments

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T

興奮しますね

素晴らしいシュチュエーションですね。
最高に興奮されたでしょう。